岐阜大学のチームモグラーズの 遊んでくりえいと~A sand-create~を紹介します!
箱のなかに入っているのは、砂状の何かです。
これを掘ると……
水面が広がります!
水面は砂の等高線にあわせてきちんと形を変えています。
動画でごらんください。
掘るとどんどん水があふれてきますね!
掘るだけでどんんどんリアルタイムにかわっていくから楽しい!
会場でも「童心にかえる……1時間くらいあそんじゃいそう」と話すかたがいらっしゃいました。シンプルだから面白い!
これは「砂の高さを読み取って、低いところに水画像を投影する」装置なんです。
AugmentedReality(拡張現実感)という研究の一つになります。
私たちが現実に見えているモノに、投影したりしてプラスアルファしてあげる研究領域です。
この装置では赤外線を用いて高さを検出しています。
引用:http://www.ivrc.net/2006/proj2006/223_abst_3df735.pdf
砂にみえているものは透明なビーズです。
箱の下には赤外線LEDが600個も敷き詰められています。
見えない光、赤外線ピカピカと上にむかってはなっているわけですね。
透明ビーズの山が高いところは、光が届きづらくなります。
透明ビーズの山が低いところは、ピカピカ赤外線の光がよくみえます。
カメラでこの強さを撮影してあげて、高さを検出しているわけです。
開発ではこのビーズにたどり着くまでに非常に苦労があったとか。
パウダービーズという発泡スチロールでは軽すぎるし、そのほかの半透明の素材は粒がおおきすぎて砂の感じが出ない。ペットボトルの再生品のビーズにたどり着いて、ようやくこの姿になったそうです。
こうした砂場の装置がパワーアップしたら、砂でお城を造ったところにお姫様が住むようなマシンも作れてしまうことでしょう。妄想の世界が現実にあらわれる、それがこうしたAugmentedReality研究のおもしろさだとおもいます。
IAMASチームの作品、バーチャルシーソーをご紹介します!
なんかメカメカしいですね!?
こちらが作者のかた。写真をお願いしたらヘンな顔をしてくださいました。
芸能人の石塚英彦さんじゃないですよ。たぶん。まいうー!
早速のってみます。
こんなふうに大人の男2名がのっても大丈夫。
右の人足が短いですね。筆者ですが・・!
さらに作者さんがのっても大丈夫。
頑丈です! 明らかに頑丈です! 象が踏んでもつぶれません!
シーソーにのると
こんなふうに相手の顔が鏡にうつります。これでV字なのに対面でシーソーにのっているような感覚になるわけですね。
「タバコは十八歳になってから」
という文字が胸に現れているのかわかりますか?
このメッセージ、実はシーソーにのっている2名どちらも表示されています。別々です。
でも・・・・自分の胸のやつは見られないんですね。自分に何が書かれているかは、相手に読んでもらうしかない!
しかもギッタンと1度シーソーを上下させると・・・・
メッセージがかわります! 今度は「おなかすいた~~」になってます。
ギッタンバッタンとシーソーを遊びながら次々と相手の胸にあらわれたメッセージをお互い読みあうという、わけのわからない遊びができるわけです。
これ、
男女でやったらちょっとよくないですか?
こう、デートみたいなかんじで、たま~~にラブいメッセージがあらわれちゃったりしたらどうでしょう!?
ウレシハズカシですよ!
技術的には、シーソーの上下を検知してプロジェクターから出る映像を切り替えるだけの非常にシンプルなものです。しかしこれだけの耐荷重を持つ機構部をきっちり作るのは相当な技術力です。これ、商品じゃなくてゼロから溶接して作ってるっていうんですから!
公園になる身近な遊具に、情報技術をプラスしたらアッとおどろくものができるかもしれませんね。大人が遊べる公園が見えてくる、そんな作品でした! まいうー!
慶應義塾大学稲蔭研究室の植木淳朗さんの作品CREATUREs:Tabbyを紹介します。
不思議な毛玉がたのもの。・・・・これ、なんだとおもいます?
これ、実はランプなんです。
動画をご覧ください!
ゆーっくり、ゆーっくり明滅しているのが、わかるでしょうか。
ふわーっと、大きくなったり、しぼんだり。
これ・・・・いや、彼らは呼吸をしているんです。
これ、触ると、暖かいんです! しかもふわふわ!
まるで眠っている猫をなでている気分になるんですよ。
しかも触ると彼らは覚醒をして、明滅の様子をかえます。
1つめのムービーとは違った動きや反応をしているのが、見てとれます。
Tabbyは「家具に、生命感を」という作者のかたのプロジェクトの1作品です。
ペットを飼ったり、観葉植物を家のなかにおいたりするように、家具が命をもっていてもいいんじゃないだろうか。そのときにsonyのAIBOは何かが違う生命感を表現するにはどうしたらいいだろう?
人はどんなものに生命感を感じるんだろう。動き、におい、表情、血、食事、生殖、死、感情・・生物にはモノにはないいろいろな要素があります。そのなかのどれが、私たちにイノチを感じさせるのでしょうか。
生命感は……………………呼吸やあたたかさじゃないだろうか?
そういう着目点でそぎ落としていったのがこの作品です。
筆者が注目したところは生命感というコンセプトと、シンプルな姿です。これの色をかえたり、目をつけたり、キャラクターっぽくすることは簡単にできるとおもいます。でも、そうはしない。引き算のデザインで生命を現しているのが、すごいなあとおもいます。実際に触ってみたんですが、ほんとに生き物っぽいというか存在感があるんですよ。
これが家にあったら、どうでしょう?
一人暮らしの人が、自宅にかえってきてドアをあける。暗い部屋にぼんやりと呼吸している。ふわーとなでてあげると覚醒して、明かりが強くなる。
もしくは居間で恋人と本をよんだり料理をしているところで、部屋のすみっこでフワフワしてる。たまーになでてあげたりして、まるで一緒に暮らしているように扱う。r
このほのかなかんじ。モノでもイノチでもないかんじ。新しいのにすっとなじめそうな存在感・・・すごいなあとおもいます。
技術的なことも説明しておきます。ふわふわのファーでできた風船の中にはファンと白熱電球と焦電形赤外線センサがはいっています。ファンの強さを強弱させることで布風船を膨らませています。白熱電球で明るさと、温かさを出力しています。赤外線センサは、布風船の表面の赤外線量をみています。人が布風船に触れると、白熱電球から出て布で跳ね返る赤外線の量がかわるので、それを計測しているんですね。
開発で苦労した点はやはりどのように生命感を出すかというところ。表面の材質はいろんな素材を試して試していまの姿に落ち着いたそうです。触ったときの反応の様子も細かい調整を重ねて、機械っぽさを極力消したのだそうです。
作者によると、販売する予定もあるとかないとか・・・!? おしゃれなインテリアショップで目にすることもありそうですよ。メロメロに癒されちゃう作品でした。ほかのシリーズも楽しみ!
IVRC国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト 岐阜大会が
11月10日~11日まで行われます!
筆者は設営スタッフとして参加いたしております。
会場の様子を、IVRCとはなんぞや? という説明を交えつつお届けしたいとおもいます!
会議室を準備中であります。
IVRCは学生が作品を作り上げて発表するコンテストです。
1 書類審査
2 プレゼンテーション審査@東京大学
3 東京予選大会(実機展示)
というステップを経て選ばれた4作品が岐阜大会で展示されるのです!
パーテーションを設置しております。
この1区間に1チームが作品を展示するのです。
ここが、バーチャルリアリティ界の甲子園になるのです!(大げさ)
そもそもバーチャルリアリティってなによ?
どうすれば勝てるんだよ! という感じなのですが、
「テクノロジーの、新しい使い方を提案するコンテスト」
だとおもっていただければだいたいあっています。
新しい技術だったり、すげー技術の使い道だったらえらいのです。
世界を変えちゃうようなアイディアだったら勝利なのです。
技術的な高さ、低さよりも、いかに「新しいか?」が問われるコンテストです。
ウォークマンが音楽をかえたように、
ケータイが待ち合わせをかえたように、
技術はくらしを変える可能性をもっています。
さすがに、
明日からガラリと世界を変えることはできないかもしれません。
けれどその一歩となる提案ができたら面白いじゃないか。
それこそ学生がチャレンジする価値のあるテーマじゃないか!
それがこのコンテストの意義です。
技術というのは広い広い世界です。ネジの発明のような技術もあれば、原子炉まであります。
学生バーチャルリアリティコンテストではそのなかでも、コンピューターや身近な電子テクノロジーを使って新しい「感覚」に挑戦しています。
そんなわけで暑くるしく語っている間にも準備はすすんでいます。
詳しい様子はまた明日お届けします。
それでは!
関西学院大学の小岩亮太さんが作成されたCrossing Colorfulの紹介です。
こんなふうに3つのマイクがならんでいます。
テーブルには綺麗な魔法陣のようなものが上から投影されています。
声を出すと・・・・その声が光に変換されます!
ビデオを撮影しましたのでごらんください!
このようにして声が光になるんです!
また、光と光がぶつかると弾けて面白いことに。
シンプルで楽しくって、知らない人ともついついもりあがっちゃいます。
3人で全力で叫んだらこんな派手なことに……
会場での人気はダントツ。ずーっと子供たちが群がっていて、人気投票でも抜群でナンバーワンでした!
声の「大きさ」や「高さ」をマイクで拾ってあげて、それに応じたエフェクトをだしているそうです。
とにかくシンプルで判りやすい面白さに、お母さんだって挑戦です。
筆者もついついヘンな声を出して遊びまくった作品でした。